岐阜コーヒーの自家焙煎珈琲工房ひぐち

自家焙煎自家焙煎珈琲工房ひぐち珈琲工房ひぐち

5.jpg
印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


取扱コーヒー取扱コーヒー店舗ご案内店舗ご案内お問い合わせお問い合わせオンラインストアオンラインストア

日本スペシャルティコーヒー協会 会員
日本サステイナブルコーヒー協会 会員
日本コーヒー文化学会 会員

4.jpg

サステイナブルコーヒー
コーヒーについて

5.jpg

ちょっと前までは、コーヒーの世界では、このコーヒー、どこの?と聞かれたら、
ブラジルとかコロンビアとか、グァテマラ、モカという感じで、
おおざっぱに国や地域の名前をあげれば納得されていました。
ブラジル サントスとか、コロンビア スプレモとか、
国ごとの等級(グレード)をみて豆を選んでいました。
どちらかというと、焙煎や抽出方法、ブレンドなどの「技術」に目を向けていました。

しばらくして、技術よりも、
原材料である「コーヒー豆」が注目されてくるようになりました。
どこで、どんな人が作っているのか。
「産地」が気になるようになってきました。

コーヒー豆が生まれ育った土地、自然・・・ワインでいうところの「テロワール」。
テロワールとは、気候や土壌など、産地の自然条件を全部ひっくるめた言葉。

たとえば、同じブドウの木を植えても、
カリフォルニアとブルゴーニュでは味が違ってくる。
さらには、隣の畑と こっちの畑では、同じ木でも味が違うということもあります。
それは、ちいさな小川をはさんで、
土の質や風の吹き方、日の当たり方などが違ったためです。
これを「テロワールの違い」といいます。

国から州、州から村、村から農園といった感じに、
だんだん「産地」という言葉のもつ意味は、せばめられていきました。
どの農園で、誰がどうやって育てたのか。
そこまで知ろうとして、そこまで分かるようになってきました。

農園主が、自分の子供のように育て上げた
自慢のコーヒー豆には、それぞれ個性が生まれます。
品種はもちろんですが、大地の恵み、森の恵みといった
自然の恵み(=テロワール)、そして、人が生み出す個性(キャラクター)です。

農園や、品種、栽培方法や精製方法がはっきりとわかり、
丁寧に育て上げられた豆は、自然とおいしく、
風味豊かな個性がよくあらわれてきます。

こういったコーヒーを「スペシャルティコーヒー」と呼んで、
他の多くのコーヒーと区別しています。

スペシャルティコーヒーに厳密な世界基準の取り決めはありません。
スペシャルティコーヒーという言葉自体、
2000年以降に広く使われるようになってきた新しい言葉です。
スペシャルティの定義や味の評価基準は、今もすこしずつ変わってきています。

このスペシャルティコーヒーを世の中に広めていったのは、
1982年に設立されたアメリカのスペシャルティコーヒー協会(SCAA)です。

現在も、中心的な役割を果たしていて、
ヨーロッパにもスペシャルティコーヒー協会(SCAE)がつくられ、
新しい評価基準を普及していっています。

日本もこの潮流にのって、2003年に
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が作られました。
こうして、原材料である生豆の品質に目を向けることを世界に広めて、
生産国にも広めていきました。

生産国の中で、最初にスペシャルティコーヒーの波にのったのは、ブラジルです。
1999年にブラジルで開催された国際品評会
カップ オブ エクセレンス(Cup of Excellence=COE)がその代表です。
1990年にブラジルでコーヒー豆の輸出を独占していた機関が解散したことで、
ブラジルの農園主たちは、自由に貿易ができるようになり、
流通ルートを探していたところだったからです。

こうして、生産国でも、おいしいコーヒー、
自慢のコーヒーを出し合って、品評会を開くようになりました。

今まで大きな組合や業者にいっしょくたにされていた小さな農家のコーヒーが、
スペシャルティとして品質のよさを認められれば、
世界から買い手がつくようになります。
COEの動きは、中米、南米を中心に生産国の間でだんだん広がっていきました。

おいしいコーヒーを求め、農園や育て方、
作り手で選ぼうという流れが広がってきたことで、
私たち消費者にも、すぐれたキャラクターのコーヒーが手に入る時代になってきました。

焙煎や抽出技術は、コーヒーの味を決める、二番目の要素で、
一番大事なのは、素材のよしあし、つまりコーヒー豆がもっているキャラクターです。

作り手の信念、情熱が注ぎ込まれたコーヒーの生まれ育った地に思いをはせながら、
コーヒーの世界をひも解いてみましょう。

4.jpg5.jpg

コーヒーの分類

コーヒーはアカネ科の「コフィア属」に属する熱帯植物で、多年生の常緑樹です。
コーヒーの栽培には、年間平均気温20℃前後、年間降水量1,200mm~3,000mm程度の環境で、
肥沃で水はけのよい土壌、適度な日照や冷気が必要です。
これらの条件に当てはまる地域が多い、赤道をはさんで北緯25度・南緯25度の「コーヒーベルト」と呼ばれる帯状の地帯で栽培されています。

アカネ科は熱帯地方を中心に6,000種以上が存在する多様な植物群です。
そのうちのコフィア属には40種におよぶ品種がありますが、一般的にコーヒー飲料として商業向けに栽培されている代表的な品種は、
アラビカ種・カネフォラ種(おもにロブスタ)・リベリカ種で「コーヒーの三原種」といわれています。
そのうち、リベリカはほとんど栽培されていないため、アラビカとカネフォラの2つと言っていいでしょう。
おもに世界で生産されている、およそ70~80%がアラビカ種、30~20%がカネフォラ種です。

コーヒーの木になった赤い実の中にある種子が、コーヒーの原料となります。
赤い実から取り出した種子を精製して、生豆(なままめ)となり、商社を通じて輸入しています。
商社を通じて仕入れた生豆を焙煎すると、普段よく目にする茶色いコーヒー豆(焙煎豆)になります。

品種 アラビカ

 エチオピア原産。
 海抜800m~2,000mの高地でもっとも順調に生育します。
 年間降水量1,400mm~2,000mm、年間平均気温18℃~22℃が理想的です。
 6か月程度、乾燥状態が続くと、品質への悪影響があらわれます。

 生育した樹高は、およそ5m。葉の大きさは、15cmくらいで細長く、先がとがっています。
 生豆は、細長く平べったいのが特徴で、三原種の中では、特に風味や香りに優れ、
 もっとも品質が良く、ストレートコーヒーとして飲まれます。
 弱点は、乾燥や病害虫、霜害で、特にコーヒーの大敵である「サビ病」に非常に弱いです。
 霜害やサビ病で全滅してしまう危険をはらんでいます。

品種 カネフォラ

 アフリカのコンゴ原産。
 おもな栽培品種が「ロブスタ種」であるため、ロブスタ種=カネフォラ種と呼ばれることが多いです。
 ロブスタは「強い」の意味。低地での栽培が可能です。
 年間降水量2,000mm~2.500mm、年間平均気温22℃~28℃が理想的です。
 4か月程度、乾燥状態が続くと、品質への悪影響があらわれます。

 生育した樹高は、およそ10m。葉の大きさは、22cmくらいの楕円形です。
 生豆は、ずんぐりした短い丸型で、独特の苦味と香り(ロブ臭ともいわれる)があり、少量でも強い個性があります。
 病害虫に強く、成長が早く、単位面積あたりの生産量がアラビカより多いため、生産性が高いです。

 インスタントコーヒーやアイスコーヒーの増量目的など、工業用に用いられることが多く、
 エスプレッソのブレンドなどに少量使って、苦味や力強さを表現することもあります。

4.jpg5.jpg